勝つために「97%後払い」 アタマの中身も米国人仕様で臨む前人未到の新たなステージ

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 11年連続でプレーオフに進出しながら、「この10年を成功とは思っていない」というフロントの言葉でドジャース入りを決意。現状に満足せず常にワールドシリーズ制覇を目指す姿勢に共感、投打の二刀流でのワールドシリーズ制覇が新たなテーマになった。

 プロスポーツ史上最大の10年1000億円超契約。金額の97%を後払いにすることによって、ドジャースの補強資金に余裕をもたせた。メジャーにはチームの総年俸が一定の金額を超えた場合は、ぜいたく税を払うペナルティーがある。大谷の契約は戦力均衡を目的につくられた制度の趣旨をないがしろにするものとはいえ、米国では規則の範囲内でアタマを働かせて利益を生む方法を考えたのであれば、イノベーションをもたらすと受け止められる。網の目から漏れる規則やルールの方に問題があるととらえる。大谷はアタマの中身も米国人仕様になったわけで、それだけ勝利に飢えているということでもある。

 大谷はNHKのインタビューで今度、右肘の靱帯を損傷したら投手を断念することを示唆しながら、こうも言っている。

「自分の最大のパフォーマンスを10年続けることが目標。だれも、それだけ長く2つやるのはいままでないので」

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