木曜日は夜ふかし本
-
「ジジイの文房具」沢野ひとし著
「ジジイの文房具」沢野ひとし著 人生の傍らにはいつも文房具があり、それらは宿題や原稿に苦戦する著者を応援し、ときには旅のお供として寄り添ってきた。そんな長年にわたる数々の愛用文房具についてつづ…
-
「お尻の文化誌」ヘザー・ラドケ著 甲斐理恵子訳
「お尻の文化誌」ヘザー・ラドケ著 甲斐理恵子訳 胴体下部のお尻と呼ばれる部位は、長年人間にとって体の一部を超えた特別な意味を持っていた。自分のお尻は自分で直接見ることはできず、他者から見られる…
-
「化学の授業をはじめます。」ボニー・ガルマス著、鈴木美朋訳
「化学の授業をはじめます。」ボニー・ガルマス著、鈴木美朋訳 舞台は1960年代のカリフォルニア。大手の化学研究所に勤めるエリザべス・ゾットは才能ある化学者だが、女性であるがゆえに仕事は同僚研究…
-
「書いてはいけない」森永卓郎著
「書いてはいけない」森永卓郎著 長年メディアで仕事をするなかで著者は、「ジャニーズの性加害」「財務省のカルト的財政緊縮主義」「日本航空123便の墜落事件」の3つは、触れてはいけないタブーである…
-
「ゼロ打ち」相場英雄著
「ゼロ打ち」相場英雄著 タイトルの「ゼロ打ち」とは、選挙の開票開始直後、開票率0%に近い時点で、特定の候補者の当選確実を報じることをいうそうだ。 本書は、その「ゼロ打ち」に絡む政治とカ…
-
「戦争語彙集」オスタップ・スリヴィンスキー作、ロバートキャンベル訳著
「戦争語彙集」オスタップ・スリヴィンスキー作、ロバートキャンベル訳著 2022年2月下旬、ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まると、それまで平和な生活を送っていた多くの人々が突如戦火にさらされた…
-
「無限の正義」中村啓著
「無限の正義」中村啓著 池袋署管内で、反社会勢力の構成員ばかりを狙った連続殺人事件が発生。箝口令が敷かれていたが、被害者の額には刃物で×印が刻まれていた。マスコミは犯人を“聖掃者”と名付け、池…
-
「1947」長浦京著
「1947」長浦京著 1947年10月。立川飛行場に着陸した特別機から、イアン・マイケル・アンダーソン英国陸軍中尉は日本の地に降り立った。彼の目的は、日本人に殺されたアンダーソン家の長男クリス…
-
「超人ナイチンゲール」栗原康著
「超人ナイチンゲール」栗原康著 1820年、スーパー金持ちのイギリス人両親の元、次女として生まれた愛称フローは、頭脳明晰で動物好きな一方、上流社会の虚栄に満ちた生活に疑問を持つ女の子へと育つ。…
-
「ルポ 無縁遺骨」森下香枝著
「ルポ 無縁遺骨」森下香枝著 2018年4月から21年10月までの3年半の間、引き取り手のない死者の数は約10万5000人にも上った。身寄りがないために死亡届も出せず、すぐに火葬もできず、最終…
-
「善鸞」三田誠広著
「善鸞」三田誠広著 文暦2(1235)年、親鸞の嫡男・範意は、法然上人の流罪に連座し、越後に配流されていた父・親鸞と京の念仏堂でおよそ20年ぶりに再会する。8歳で出家し、比叡山で修行してきた範…
-
「暗い引力」岩井圭也著
「暗い引力」岩井圭也著 三島悠介は、中堅繊維メーカーに勤めるサラリーマン。妻・梨香と、家事や育児を分担しながら息子を育てている。朝に弱い梨香に代わって朝食を作り息子を保育園に連れていくのは悠介…
-
「夜明けを待つ」佐々涼子著
「夜明けを待つ」佐々涼子著 家族、病、終末医療などをテーマに「エンジェルフライト」「エンド・オブ・ライフ」など大ベストセラーを生み出してきたノンフィクション作家の著者が、書きためてきた作品から…
-
「歌われなかった海賊へ」逢坂冬馬著
「歌われなかった海賊へ」逢坂冬馬著 第2次世界大戦時のドイツ。16歳のヴェルナーは、幼い頃に母が病死し、父親はナチスを揶揄した夢を密告されたことでゲシュタポに逮捕され、死刑判決を受けて先日死刑…
-
「すくえた命」塩塚陽介著
「すくえた命」塩塚陽介著 もしかしたら、途中でページを繰る手が止まってしまうかもしれない。それほどむごたらしい事件の全貌と、警察のズサンな対応がつづられている。 2019年10月。福岡…
-
「月ぞ流るる」澤田瞳子著
「月ぞ流るる」澤田瞳子著 主人公は、かつて宮中で和歌の名手と言われていた朝児(赤染衛門)。長年連れ添った夫・大江匡衡を見送ったばかりということもあり、喪に服した生活を送っている。そんな折、宇治…
-
「富豪に仕える」アリゼ・デルピエール著 ダコスタ吉村花子訳
「富豪に仕える」アリゼ・デルピエール著 ダコスタ吉村花子訳 日本では昔のドラマなどに登場した「使用人」は、欧米のある階層の人たちにとっては、今でも当たり前の存在だという。本書は、社会学者の著者…
-
「誾」赤神諒著
「誾」赤神諒著 立花誾千代は、大友宗麟の家臣の戸次道雪の一人娘。道雪は、立花家の当主ではあったが、度々反した旧立花家に対する宗麟のわだかまりを考慮して自身は実家の戸次姓を通してきたが、娘には立…
-
「神と黒蟹県」絲山秋子著
「神と黒蟹県」絲山秋子著 3市4町2村を擁する黒蟹県という架空の土地を舞台に紡ぐ8編から成る連作短編集。そこに住まう人々と地域の関係を、人と神様の視点で交互に描いていく。 「忸怩たる神」…
-
「グリーンランド」高橋美野梨編
「グリーンランド」高橋美野梨編 日本の約6倍の面積を持ち、ほとんどが北極圏に位置するグリーンランドは、極東ロシアのチュコトカ半島から出発したアラスカやカナダのエスキモーたちの終着地であると同時…