「口腔医療革命食べる力」塩田芳享著

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 食べることが健康の基本でありながら、病院では「食が軽視されて」おり、「食べられない高齢者」が増えているという。実際、退院した高齢者は大抵、元気がない。その実態に一石を投じるのがこの本。

 驚くことに誤嚥や窒息が怖くて「高齢者は食べてはいけない」と考えている医師が少なからずいるという。しかも、口腔内には医科と歯科の境界線があるがゆえに、「噛む力」「送り込む力」「のみ込む力」のすべてを一人で診ることのできる、医師や歯科医師はいないという。

 著者は、映画の助監督後にNHKや日本テレビなどの報道番組の演出も手掛けた医療ジャーナリスト。食べることがいかに重要かを訴え、食べさせるための努力がなぜ重要で、そのための努力がどのように行われ、どんな効果を生んでいるかを紹介している。巻末の家で簡単にできる「噛む力」のリハビリも役に立つ。介護をしている人や高齢者と一緒に暮らしている人には読んで欲しい。(文芸春秋 780円+税)

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