(6)年々注文が増える父の絵馬
「ああ、これは驚いた。どうしたんだい?」
日の高いうちから訪ねても、居職の父は家にいた。
三畳と四畳半に分かれた部屋の、手前の三畳間を仕事場にしている。
父は、絵馬師だ。十月も終わりかけのこの時期からは、正月向けの注文が立て込んで忙しい。大小様々な屋形の絵…
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