(18)赤ん坊、駄目だったの?
聖天町の、お紋。お利久の灸をもってしても、逆子が直らなかった妊婦である。
そういえばもう、産み月だ。まさかと思い、美登里は寝間着のまま、裸足で地面を踏んでいた。
「源ちゃん!」
急に飛び出してきた女に、帰りかけていた男がぎょっとして振り返る。そんなことには…
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