花柳流“お家騒動”激化 新年総会で起きた「門前払い」事件
全国2万人の門弟を持つ日本舞踊の最大流派「花柳流」で、熾烈(しれつ)な継承者争いが激化している。28日、渦中の「花柳流 花柳会」が新年総会を開いた。
事の発端は02年9月に遡る。3代目家元・花柳若葉氏(享年72)が後見人のひとり、花柳壽楽氏(享年88)の孫・花柳貴彦氏(38)を4代目として指名。貴彦氏は5歳で初舞台、16歳で名取となっている。一般社会への道を選択し、清水建設に入社するも、指名を受けたため03年に退社。3代目・若葉氏から「家元教育」を受けていたという。
その後、壽楽氏は亡くなるが、一周忌の08年1月に4代目の襲名を正式発表することに。ところが、07年5月に若葉氏も急逝。すると、同年6月28日、若葉氏の本葬で、もうひとりの後見人・花柳壽輔氏(82)が関係者に「自分が4代目に就任した」という趣旨の内容を発表したという。さらに、7月にはマスコミに4代目就任と孫の芳次郎氏(21)の5代目就任を発表。昨年9月には貴彦氏やその支持者である名取に「除名検討通知」を送付したのだ。
都内で開かれた新年総会の会場へ向かうと、エレベーターを降りてすぐの受付で着物姿の関係者が立ちはだかってこう言った。