歴代最低視聴率 NHK紅白“トリの人選”がオワコンの証明

公開日: 更新日:

 まさかの40%割れにNHKは真っ青だろう。昨年大晦日の紅白歌合戦の平均視聴率が午後9時からの第2部で歴代最低となる39.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録してしまった。

 惨敗の理由については目玉歌手がいなかったとか、一昨年の「アナ雪」のようなヒット曲がなかったからだとか言われているが、コラムニストの桧山珠美氏はこう嘆息する。

「何はともあれ、トリの人選です。その器ではないマッチだ聖子だと発表された時点で、見る気が失せた視聴者は多かったはず。案の定、本番のパフォーマンスも酷かった。歌手生命をかけて日頃から代表曲を歌い続けている演歌歌手とは違って、2人とも声量不足は明らかで中身もペラペラ。聞く方は消化不良もいいところです。そもそもなぜ、紅白卒業の森進一に花を持たせなかったのか。一事が万事で、出場歌手の不透明な選考に始まり、人によって歌う時間や曲数が異なる不平等さが際立っていました。年々、面白くなくなっていますが、今回は本当にダメダメな紅白でした」

 たしかに、目玉のはずだった最高齢司会の黒柳徹子も添え物感タップリ。だいたい、トップバッターが郷ひろみの「2億4千万の瞳」で、数少ない目玉がレベッカの初出場。トリがマッチの「ギンギラギン」と聖子の「赤いスイートピー」では、一体いつの時代なのかという話である。もはや、紅白の舞台は芸能界のパワーバランスとしがらみの縮図と化し、紅白歌手というステータスはどこにも存在しない単なる歌謡バラエティーに成り下がってしまった。歴代最低視聴率も当然の帰結である。

 前出の桧山氏はそれでも「今年こそ、世界に誇れる日本を代表する音楽による紅白歌合戦を見たい」とほのかな期待を寄せるが、紅白歌合戦はもはや“オワコン”。その役割を終え、完全に終焉の時を迎えた。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  1. 6

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波