柳楽優弥が“第2ステージ” 暴力演じたらピカイチの俳優に

公開日: 更新日:

 柳楽優弥(26)が暴力に魅入られたモンスターのような男を演じる映画が評判になっている。「ディストラクション・ベイビーズ」(真利子哲也監督)という、まったくもってぶっ飛んでいる作品だった。

 舞台は四国の愛媛。極めて単純化すれば、柳楽扮する青年が人を殴ったり、人に殴られたりするだけの作品である。その暴力の合間に、申し訳程度に物語がぶらさがっているといった感じだ。

 話といっても、たいしたものがあるわけではない。松山に出てきた男を捜す弟(村上虹郎)に街の札付き高校生(菅田将暉)、ホステス(小松菜奈)らが絡んで男の暴力の行方と歩調を合わせていくだけなのである。

 柳楽が思考回路がショートしたかのように、無機質に暴力を続けていくのにはまったくゾッとさせられる。ただ、その暴力の行き先が極めて意図的に見えるのが面白い。弱い者いじめではないのだ。順繰りに港町の若者、松山に移ってからはとっぽいミュージシャン、高校生のワル、チンピラ、ヤクザと、暴力の矛先が徐々に“グレードアップ”していく。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

    日本球界今オフを襲うポスティング地獄…“予備軍”もゴロゴロ、空洞化ますます加速

  2. 2
    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

    佐々木朗希とのただならぬ関係…陰で糸引く「黒幕」は大船渡高時代の韓国遠征まで追いかけた

  3. 3
    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

    ついに国民年金65歳まで納付案が…政府がヒタ隠す「年金積立金250兆円」という都合の悪い真実

  4. 4
    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

    キムタクを縛り続ける《公称176cm》のデータ…「Believe」番宣行脚でも視聴者の関心は共演者との身長比較

  5. 5
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

  1. 6
    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

    「白鵬の弟子」押し付け合い勃発! あちこちから聞こえる師匠譲りの不穏な評判

  2. 7
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 8
    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

    キムタク主演ドラマがまさかの1ケタ…“考察”慣れしすぎて王道スポ根が楽しめない?

  4. 9
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 10
    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異

    大谷は徹底した個人主義、思考回路も米国人…ゴジラ松井とはメンタリティーに決定的差異