のん主演「この世界の片隅に」が再現した“あの日の広島”

公開日: 更新日:

 興収164億円を超えた「君の名は。」に引っ張られるかのように、今年のアニメ映画が絶好調だ。「ズートピア」「ファインディング・ドリー」のディズニー勢が興収60億円をクリアしたのは当然としても、20億を超えてなお公開中の「聲の形」「GANTZ:O」など邦画アニメも負けてはいない。また、どの作品も評価がすこぶる高いのが特徴で、まさにアニメの当たり年といえる。

能年玲奈時代から2年ぶり初主演

 そんな中、この激戦区を突き抜けそうなのが12日公開の「この世界の片隅に」。「夕凪の街 桜の国」などで知られるこうの史代原作の漫画を、「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督がアニメ化した戦争ドラマだ。

 製作前のクラウドファンディングでは8日間で目標額2000万円を達成するなど、もともと期待度はダントツだったが、公開前の今になっても絶賛の声しか聞こえてこないというから傑作の予感濃厚。いち早く観賞した映画批評家の前田有一氏も太鼓判を押す。

「子供向けアニメのような、ほのぼのとした絵柄で描かれる広島の人々の日常が、米軍の攻撃で完膚なきまでに破壊される。その落差たるや実写では簡単に描けぬもので、何日間も重い後味が残る本物の戦争映画です。18歳で嫁いだ主人公少女を、のんが声優初主演で演じているんですが、彼女のほんわかした声質と演技が抜群の効果をあげています」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  2. 2

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  3. 3

    阿部巨人が今オフFA補強で狙うは…“複数年蹴った”中日・柳裕也と、あのオンカジ選手

  4. 4

    さや氏の過去と素顔が次々と…音楽家の夫、同志の女優、参政党シンボルの“裏の顔”

  5. 5

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  1. 6

    参政党のあきれるデタラメのゴマカシ連発…本名公表のさや氏も改憲草案ではアウトだった

  2. 7

    参政党「参院選14議席」の衝撃…無関心、自民、れいわから流れた“740万票”のカラクリ

  3. 8

    オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった

  4. 9

    参政党・神谷宗幣代表「日本人ファースト」どこへ? “小麦忌避”のはずが政治資金でイタリア料理三昧

  5. 10

    ドジャースに激震!大谷翔平の“尻拭い役”まさかの離脱…救援陣の大穴はどれだけ打っても埋まらず