最も一緒に飲んで一緒に遊んだ 山城新伍は愛すべきダチ公
「俺も辰ちゃんと同じ病気かもしれない」
まさかとは思ったけど、新伍に尋ねた。
「おまえ、あの新人女優とヤッたのか」
「ヤッたよ」
「えっ? なんで、おまえがヤッたんだよ」
「辰ちゃんが抱いたという話を耳にしたから、俺にもヤラせろって……」
「おまえ、そんな道理がどうして通るんだよ」
新伍を問い詰めると、とうとう白状した。
「君の芸名はぼくと辰ちゃんが2人で考えたものなんだ。だから、ぼくも君と寝る権利がある」
それにしても機転が利くというか、スケベというか……。こういう才覚がテレビの司会で花開いたんだろう。どこまでも憎めない悪友だったよ。
(おわり)