客5人で…清志郎さんに「RCでは商売にならない」と告げた
RCサクセションのボーカル忌野清志郎さんは中学生だった1966年に同級生と「ザ・クローバー」というバンドを結成し、70年にシングルデビューを、72年にアルバムデビューを果たした。76年には代表曲となるシングル「スローバラード」を発表したが、時代の波に乗り切れずに半年ほどで廃盤になった。78年、後に主要メンバーとなるギター仲井戸“チャボ”麗市さんが加わり、化粧を施して髪を逆立て、原色系の奇抜なファッションに身を包んだ清志郎さんのド派手なパフォーマンスが評判を呼び、80年リリースの「雨あがりの夜空に」のヒットでスターダムにのし上がった。
たとえば77年の7月2日、RCは新宿ロフトでライブをやっている。同24日には下北沢ロフトのステージに立ち、30日には荻窪ロフトでライブをやっている。
まさにロフトの常連中の常連だったRCだが、とにかく客の入らないバンドだった。
空席だらけの客席を見ながら「今日も悲惨なライブになるな……」と何度つぶやいたことか。
76年10月、65坪・キャパ200人の新宿ロフトがオープンした。