城下尊之
著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

24時間365日「田村正和」を演じる“二枚目スター”の凄み

公開日: 更新日:

 名俳優、田村正和さんが4月3日に都内の病院で亡くなっていたことが明らかになった。77歳だった。この訃報を耳にした瞬間、僕は40年以上前に田村さんと接した時のことを鮮明に思い出していた。

 それは、TBSの新しくスタートするドラマに関して、主な出演者と新聞のテレビ担当記者が懇親会を開いたときのことだった。

 出席したメンバーがすごい。故・大原麗子さん、藤竜也、浅野温子、そして田村さんらが横に並び、テーブルをはさんで記者たちも並んで、しゃぶしゃぶを突っつくというもので、当時、駆け出しの記者だった僕はかなり緊張したのを覚えている。田村さんは仕事の都合で、少し遅れて参加するということだったが、食事が始まってほどなく現れた。大原麗子さんが、かいがいしく食べ物を取り分けて、ビールを手渡した。田村さんは例の低い声で、「ン、ありがとう」と言ったまま、ビールに口をつけただけでまったく食べようとしなかった。

■田村さんがしゃぶしゃぶ店内の反対側の席で…

 そのうち、田村さんが「失礼」と言って席を立った。その場の話も雑談となっていたので、僕もトイレに立ったのだが、懇親会の行われている個室に戻る途中、田村さんが店内の反対側の席で、しゃぶしゃぶとご飯を急いで食べているところを目撃してしまった。田村さんは、すぐに何事もなかったように席に戻ると、また物静かな様子だった。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  3. 3
    17億円の損害賠償「払う気ない」と発言…「漫画村」運営者の言い分は通るのか

    17億円の損害賠償「払う気ない」と発言…「漫画村」運営者の言い分は通るのか

  4. 4
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  5. 5
    浜崎あゆみの足の形は日本人の中では少数派だった! 過去には池田エライザも話題に

    浜崎あゆみの足の形は日本人の中では少数派だった! 過去には池田エライザも話題に

  1. 6
    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

  2. 7
    浜崎あゆみ FNS歌謡祭で「Who...」熱唱も…またもや“別人疑惑”、「まさにwho?」の声も

    浜崎あゆみ FNS歌謡祭で「Who...」熱唱も…またもや“別人疑惑”、「まさにwho?」の声も

  3. 8
    木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり

    木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり

  4. 9
    「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破

    「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破

  5. 10
    明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる

    明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる