森暢平
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森暢平成城大学文芸学部教授

元毎日新聞記者。著書に『天皇家の財布』(新潮社)、『近代皇室の社会史』(吉川弘文館)、『皇后四代の歴史──昭憲皇太后から美智子皇后まで』(吉川弘文館、共著)、『「地域」から見える天皇制』(吉田書店、共著)などがある。

「ゴゴスマ」が小室圭さん母子の金銭問題を45分も放送することに意味があるのか

公開日: 更新日:

 第二に、守秘義務がない週刊誌の記者が元婚約者の代理人となっているため、小室さん側の要望がメディアに筒抜けになり、誠実な交渉が行えないためだ。

 元婚約者は、代理人交渉を事実上認めておらず、小室さんの母親に直接会って気持ちを聞きたいという点にこだわっている。しかし、母親は病気であるうえ、元婚約者には恐怖を感じている。会いづらい第三の理由は、メンタル面の不安である。

 番組は、小室さんと眞子さまが結婚する10月26日までに解決するかがポイントのように強調した。CBC特別解説委員の石塚元章氏は「(26日までが)解決の方向に向かうとしたらこのタイミングがベストな期間、唯一の期間」などと解説した。ミスリードな解説としか言いようがない。

 強調しておくが、この問題が10月26日までに解決することはあり得ない。小室さんと眞子さまとの結婚とは関係なく、交渉はこの後も続いていくだろう。

 そうだとすると、小室家批判と切り離した形で、このトラブルを放送する意味はどこにあるのだろうか。午後2時9分から2時54分まで、途中のニュース枠を除くと45分。ほかに追求すべき問題があるとは思わないのだろうか。

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