本多正識
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本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

若かりし日の松本人志が見せた“キワどいボケ” 礼儀に厳しいオール巨人の楽屋の前を素通りすると…

公開日: 更新日:

 お正月の「人志松本の酒のツマミになる話」(フジテレビ系)でかまいたちの濱家君が“松本さんが巨人さんに楽屋で挨拶をせずに素通りした”という話を紹介して話題になっていましたが、あのエピソードを若手時代の濱家君に話したのは私でした。

 1985年だったと思いますが、当時のうめだ花月の楽屋で巨人さんと打ち合わせをしていて偶然にもあの出来事に遭遇したのです。元々が映画館を改装した劇場だったので楽屋入り口のらせん階段を下りてB1が中堅以上、さらに階段を下りてB2が若手楽屋で、壁沿いに化粧前の鏡があるだけでした。

 そんなB1の楽屋で、巨人さんと私の2人だけがいると、舞台を終えた松本君が下りてきて巨人さんの前を何も言わずに素通りしたのです。“えっ? 挨拶せえへんのん!?”と思っていると、巨人さんが、

「おいおい、挨拶せなあかんやろ!」

 と当然の注意をされました。松本君は「失礼しました」と後戻りをして、また挨拶をせずに素通りしたのです! 「どういうこと?」と唖然としながら当時から礼儀には厳しい巨人さんだけに大事になるんじゃないかとヒヤヒヤして一連の流れを見ていましたが、巨人さんは怒るのではなく、「そうそう、そうしてちゃんと挨拶を……してへんやないか!」とノリツッコミ。

 再び松本君が「失礼しました」と後戻りし、3度目で「お疲れさまでした。お先に勉強させていただきました」ときちんと挨拶をし、巨人さんが「お疲れさん、そんでええねや」と若手楽屋へ下りていく松本君。笑いながら「おもろいやろアイツ、絶対売れるで!」と満足そうに話されていたのがとても印象的でした。

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