夏樹久視
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夏樹久視作家

1947年東京生まれ。週刊誌アンカー、紀行作家、料理評論家などを経て推理作家に。別名で執筆の多くの作品が話題を呼びTVドラマ化。母親の認知症を機に、65歳でヘルパー2級の資格を取得、約5年間、デイサービスでの就業を経験する。紀行文、料理本、ミステリーなど著書多数。日本推理作家協会員。

母親が「オレオレ詐欺」に200万円だまし取られた!

公開日: 更新日:
「老い」の現実は他人事ではない(C)日刊ゲンダイ

 10年ほど前の春、千葉県で一人暮らしをしている87歳の母親が、妙な電話をかけてきた。

「久雄はどうしている」

 三男のことだが、これまでそんな電話はなかったので不審に思った。

「いつものように銀行に勤めているはずだ」

「それならいいけれど」

 電話…

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