英国で「70年前の親切」が2000万円に! 夫婦が助けた若者は、後の偉大な芸術家だった
約70年前の小さな親切が結構な財産に化けた、と話題になっている。
1955年のある雨の日のこと。英国ベッドフォードシャーに住むピーター・リチャーズさんと彼の妻は、田舎の別荘の軒下で雨でずぶ濡れになった若者2人が震えているのに気がついた。
夫妻は2人を屋内に招き入れ、服を乾かし、お茶をごちそうした。
「ヒッチハイクでロンドンに向かっている途中」と説明した若者のうちのひとりはブラッドフォード芸術大学の学生で後日、その時のお礼に白黒の猫の陶製彫刻を夫妻にプレゼントした。
この若者は、実はその後、20世紀の英国で最も有名な芸術家の1人になるデイビッド・ホックニー卿(86)だった。そしてその猫の彫刻は、ホックニーが1955年に制作した猫の陶製彫刻6個のうちの1つで、彼の最初期のものだった。
現在、90代のピーターさんは先日、この猫を地元のオークション会社「ステーシーズ」を通じて競売にかけたところ、11万1875ポンド(約2000万円)で落札された。ホックニー作品の最高落札額は9100万ポンドで、それにははるかに及ばないが、彼の彫刻作品としてはこれまでで最高落札額だという。
ピーターさんは、そのお金を子供や孫たちの援助資金にしたいとしている。