メスの避妊手術は十分に性成熟してからがベスト タイミングは「乳歯の残存数」で探る

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 卵巣から卵胞ホルモンが放出され、交配や妊娠を準備する期間に突入。スタートから10~14日ほどをピークに、成熟卵胞が子宮体におりてきます。そこで受精すると妊娠ですが、受精しなくても黄体ホルモンの影響で偽妊娠になり、妊娠したかのような兆候を見せるのです。

 乳腺が肥大しミルクを分泌する子もいますし、オモチャやタオルをわが子のように大事に抱えたり、巣でじっとしたり。お母さん行動の時期が1カ月ほど続きます。このときは、卵巣が活発ですから、このタイミングの手術も、私は避けるべきだと思います。

■早期手術を勧める理由は2つ

 それでも早期手術を勧める理由は、主に2つ。一つは乳腺がんの回避です。実は黄体ホルモンは乳腺がんと関係がありますが、有名な研究から発情サイクルが訪れる前に避妊手術をすることで乳腺がんを避けられる可能性が示唆され、それが早期手術の理論的前提になっています。この説明がきちんとされた上での手術なら、飼い主さんの判断でしょう。


 もう一つは、発情期の出血や分泌物による2次感染への影響です。子宮内膜炎や子宮粘液症、蓄膿症などが持ち出されますが、こうしたことが生じるのはシニアで免疫力が低下したワンちゃんがほとんどなので、避妊手術と結びつけて早期手術に誘導するのは、少し無理があります。

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