“安倍派解消論”身内から噴出!所属議員を襲う「ポストない、金ない、選挙きつい」の三重苦

公開日: 更新日:

「幅広い意見、熱い思いを聞かせてもらいたい」──。岸田首相は16日、自民党本部で開かれた2回目の政治刷新本部で、約150人の議員を前にそう呼びかけた。政治資金パーティーの裏金事件を受けた党改革を話し合う場で「熱い思いを聞かせて」とはズレてる感が否めないが、渦中の安倍派所属議員からは“安倍派解消論”が飛び出した。

 ◇  ◇  ◇

 裏金事件は東京地検特捜部が政治資金規正法違反容疑で告発された安倍派幹部7人を不起訴とする方針を固めたと報じられている。

 安倍派は2018~22年の5年間で6億円近い裏金をこさえていたにもかかわらず、告発された事務総長経験者や「5人衆」と呼ばれる幹部は「おとがめなし」。特捜部は高額のキックバック(還流)を受けていた大野泰正参院議員(約5000万円)と池田佳隆衆院議員(約4800万円)、谷川弥一衆院議員(4000万円超)の3人を立件してお茶を濁すつもりらしい。

 明白な不正に鉄槌を下せない検察の体たらくが有権者の怒りの火に油を注ぐ中、焦っているのが安倍派の議員だ。

 16日の政治刷新本部で、同派所属の若林健太衆院議員が安倍派の解散を訴え、裏金疑惑で防衛副大臣を辞任した宮沢博行衆院議員も安倍派を解散すべきだとして「私は派閥に残って安倍派を介錯する覚悟だ」と強調した。

「安倍派議員が『安倍派解消論』を訴えたのは、そうしないと格好がつかないからでしょう。もっとも、解散してもらった方が所属議員にとっては都合がいい、ということもあります。1人で派閥を飛び出せば、“裏切り者”として仲間のヒンシュクを買うから、いっそのこと『せーの』で解散してもらった方がいいのです」(自民党関係者)

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  1. 6
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

  2. 7
    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10
    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる

    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる