非正規雇用のアラフォーが結婚した男の正体は…“夜のベッド”が生き甲斐のケチ夫だった
結婚2年目、生活水準が上がると思いきや
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
新婚2年目の果穂さん(仮名)は、2歳年上の夫・シュンさん(仮名)と暮らす30代後半の女性。
しかし新婚早々に節約生活を強いられることとなり、結婚後の生活は「単調そのもの」と暗い表情です。
「私は正社員ではなく非正規雇用で働いていて、夫は小さい会社の正社員です。私たちの出会いはナンパ。
友だちとご飯を食べに行ったお店で夫たちからナンパをされ、その場で連絡先を交換して親しくなりました。
ぶっちゃけ当時の私は、生活水準を上げるために婚活を意識していたので、正社員の夫から口説かれたときには『この人と結婚までいけたらラッキー!』というノリだったんですけど…」
倹約家の夫が家計を管理
結婚するまでのあいだに夫の年収についても把握し「私たちの世帯収入なら、今よりもいい暮らしができるようになるはず」と計算のうえで結婚を決めたと話す果穂さん。
しかし夫は果穂さんが思っていたよりも堅実な生活を好み、結婚後の果穂さんは結婚前よりも自由になるお金が減ってしまったそうです。
「今は物価が上がっているのにお給料が増えていないから、確かに生活はキツいです。
だけど、休みの日にどこかに行きたくても『お金がかかるからダメ』って言われるし、服やコスメが欲しくてもお小遣いの範囲でしか買えないから、独身の頃よりも自由なお金が少ない今は、安価なものしか選べません。
家計は夫が管理をしていて、こんな生活を送るはずじゃなかったのに…って思いが強いですね。夫に騙されたとまでは言わないけれど、ギチギチの節約生活を強いられるから、心まで暗くなっています」
子づくりと無関係の性欲にイライラ
そんな夫の唯一の“娯楽”は、夫婦での性生活とのこと…。新婚だから子づくりに積極的なのかと思いきや、果穂さんの認識では“子づくりとは無関係の性欲”だそうです。
「お金がかかるから、子どもはまだいらないって夫は言っています。でも夫婦で遊びに行ったり外食をしたりという機会がないので、時間ができると体を求めてくるんですよ。
私から見ると、性交渉が夫にとって唯一の娯楽なのでは? としか思えません。子どもが欲しくないと言うだけのことはあって、毎回きっちりと避妊をしていますし。
だけど私は、夫と体を重ねても満足できていないし、だんだんとイライラも募っていて…、とうとう生理的な嫌悪感も出てきました。
贅沢を望んでいるわけではないのに…
このまま結婚生活を続けても、倹約夫のせいで私の望む生活は送れない気がします。
私は贅沢を望んでいるわけではなくて、人並みに夫婦で遊びに行ったり外食を楽しんだりっていう生活をしたいだけなのですが…。
夫からすれば、それは“贅沢”だし“浪費”って言うから、もう夫の価値観は変わらないんだろうなって諦めています」
◇ ◇ ◇
離婚も考えてはいるものの、まだ夫が変わってくれるかもしれない望みが捨てきれないと話す果穂さん。
では、夫であるシュンさんは、夫婦生活や結婚生活についてどんな思いを抱いているのでしょうか。
次回に続きます。
(並木まき/ライター・エディター)