モンゴル人が支える大相撲 「中韓」出身力士はなぜ増えない?

公開日: 更新日:

 相撲評論家の中澤潔氏は「中国韓国には先駆者がいないからではないか」と言う。

「例えば春日王は韓国相撲(シルム)のチャンピオン。それでも、相撲では幕内に上がるのがせいぜいだった。過去には韓国人力士も何人かはいましたが、誰かが出世しないことには母国で大きく報じられることもないから、後に続こうとする者が出てこない。中国でも、それは同じでしょう」

 さらに中澤氏はこう続ける。

「他に考えられるのは経済格差ではないか。韓国、中国はいずれも経済大国といっていい。お金を稼ぎたければ国内でも仕事はある。わざわざ日本まで行って相撲を取る必要もない。その点、モンゴルは決して豊かな国ではない。大相撲では初めて給料がもらえるのは十両から(年収約1150万円)。その十両とモンゴルの大統領の年収が、ほぼ同じくらいらしい。彼らには理不尽な上下関係や厳しいしごきをはねのけてでも出世しようというハングリー精神がある」

■外国人枠の弊害も

 高見山(米国ハワイ=元関脇)が初の外国人関取となったのが67年。その後は曙、小錦らハワイ勢が続き、91年にはモンゴル人力士のパイオニアとなる旭鷲山ら6人の力士が来日。いまだ現役の旭天鵬(40)も、同じ「1期生」だ。その後は旭鷲山らの活躍もあり、相撲で出世を夢見るモンゴル人が続出。朝青龍や白鵬らが続いた。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状