森高夕次
著者のコラム一覧
森高夕次漫画家・漫画原作者

1963年、長野県生まれ。コージィ城倉のペンネームで89年「男と女のおかしなストーリー」でデビュー。原作を務める「グラゼニ」(「モーニング」連載中)は「お金」をテーマにした異色の野球漫画としてベストセラーに。

プロ野球はユニホームを脱いだら実は超学歴社会

公開日: 更新日:

 以前、漫画家仲間があるプロ野球OBから聞いた話で、「へえ」と思ったことがある。

 そのOBは高校時代に甲子園で優勝し、そのままドラフト1位でプロ入り。現役を20年近く続けた。現在は野球解説者。こわもての風貌とは裏腹な軽妙でユーモアに富んだ語り口を個性とし、新聞やテレビで活躍している。引退後も野球の仕事で飯を食っていけるのはほんの一握りということを考えれば、「勝ち組」に属するひとりと言っていいこのOBが、それでもいまだに、「実はプロ入りの際に明治大学への進学が決まっていたんです」と明かしながら、こう嘆いているというのだ。

「高校から直接プロには行かず、明治に行っておけばよかったなぁ。そしたら、ボクの人生も変わってましたよ」

 最近になってよくこの話を思い出すのは、プロ野球界における「大卒ブランド」の強力さを、ボク自身が改めて痛感しているからなのである。

 漫画原作の取材でうかがった某球団では、紹介されるフロントの方がほとんど大卒の元選手。現役時代には期待されたほどの活躍ができなくても、今はチームの経営側というか運営側でしっかり居場所を確保し、汗を流している。そう思ってこの球団の組織を見てみると、編成部門にもやはり大卒選手が圧倒的に多い。他の11球団も同じである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    悠仁さまは推薦入学で東大を目指すも…名門・筑波大付属高校が持つ「4人」の枠に入れるのか?

    悠仁さまは推薦入学で東大を目指すも…名門・筑波大付属高校が持つ「4人」の枠に入れるのか?

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

    巨人の得点圏打率.186は12球団最低…チャンスに滅法弱く、立場が危うくなった打者3人の名前

  5. 5
    どちらが“将来の天皇”の注目度 愛子さまは園遊会で猫談義、悠仁さまは玉川大訪問が話題に

    どちらが“将来の天皇”の注目度 愛子さまは園遊会で猫談義、悠仁さまは玉川大訪問が話題に

  1. 6
    「アンメット」の“三瓶先生”にハマる視聴者続出!杉咲花も惚れた若葉竜也「無愛想な魅力」の原点

    「アンメット」の“三瓶先生”にハマる視聴者続出!杉咲花も惚れた若葉竜也「無愛想な魅力」の原点

  2. 7
    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

  3. 8
    阪神・大山悠輔「4年16億円」争奪戦勃発に現実味…評価を押し上げた「目に見える数字」以上の価値

    阪神・大山悠輔「4年16億円」争奪戦勃発に現実味…評価を押し上げた「目に見える数字」以上の価値

  4. 9
    小池都知事の公約「築地は守る」どこへ? 食のテーマパーク機能を有する市場のはずが“多目的スタジアム”に巨人が移転?

    小池都知事の公約「築地は守る」どこへ? 食のテーマパーク機能を有する市場のはずが“多目的スタジアム”に巨人が移転?

  5. 10
    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽