ラグビーNZ代表オールブラックス 5年ぶり日本遠征の思惑
日本ラグビー協会が17日、来年11月3日(会場未定)に日本代表が世界ランキング1位のニュージーランド(NZ=オールブラックス)とテストマッチを行うと発表。同国との対戦は13年11月以来、5年ぶりとなる。前回は日本が6-54で大敗し、過去の対戦成績は0勝5敗である。
ジェイミー・ジョセフ日本代表ヘッドコーチらとともに会見したスティーブ・チューNZ協会CEOは、「選手に試合をする機会を与えて、19年W杯開催国の環境、会場施設に慣れさせたい」と日本とのテストマッチの意義を説明した。
この試合の会場は、今年9月中旬に決まる19年W杯の会場からNZ側が選択する。テストマッチの1年後の11月2日にはW杯決勝(横浜)が行われる。史上初の3連覇を狙うNZにとって開催地でのテストマッチは格好の予行練習になるが、目的はそれだけではない。
チューCEOが、「日本のファンとのつながりを重視して交流を深めたい」と話す通り、日本での市場拡大も狙っているのだ。NZはラグビーが国技とはいえ、人口469万人の同国内だけでのビジネスは頭打ち。ここ数年、オールブラックスは市場開拓を目的に海外でのテストマッチに積極的だ。14年にはアメリカンフットボールが国民的スポーツである米国遠征も行っている。
この日の会見には、日本との貿易振興を目的に来日中の同国のビル・イングリッシュ首相も同席した。来年11月には国のバックアップを得たオールブラックスによるビジネスが展開されそうだ。