右手親指痛が再発 焦る清宮&なだめる日ハム首脳陣の不安
■首脳陣は厳戒態勢
幼少期から長時間練習を苦にせず、「日々決めたことは絶対にやる」という強い意思を持っている清宮のこと。ただでさえ居残りで打ち込むほど焦りを感じていたところにもってきて、ケガで思い通りの練習ができないことはストレスに違いない。慣れない環境に身を置くことによって生じる緊張や心身の疲れもあるはずだ。
チーム内からは、「最近の清宮は、持ち味である明るく楽しく元気な姿があまり見られない」との声も聞かれる。そんな焦りやストレスに苦しむ清宮に対し、なだめよう、ブレーキをかけようとしているのが首脳陣だ。
「打ちたい、投げたいというのはわかるが、こういう(思い通りにならない)時間に何ができるのか、それがプロ野球選手にとって大事」
初日の練習後、栗山監督は清宮をたしなめるようにこう話した。かつては「大変なことがいっぱいあっても、野球をやることがうれしい、楽しいと思ってやらないと意味がない」とも言っていた。
打撃練習については「様子見? だよね。向こう(二軍)でも、とも思ったから、(日本に)帰るまでは慌てる必要はない」と話した。初実戦となる米10日の韓国KT戦についても「無理に出る必要はない。無理に止める必要もないけど、ゆっくりでいい」と慎重だった。
練習中は複数のトレーナーが、清宮の動きをつぶさにチェックしているくらい。グラウンドに緊張感すら漂っているのは、再びアクシデントに見舞われないとも限らないからだ。焦りと疲労が重なれば、さらなる大ケガにつながりかねない。首脳陣は何より、それを警戒しているに違いない。