2年目のジンクスもはね返す DeNA・宮崎敏郎の究極打撃論
選手が打撃論を語るとき、タイプは2つに分かれる。「感覚派」と「理論派」。昨年、セ・リーグの首位打者(打率.323)を獲得したDeNA宮崎敏郎(29)は典型的な感覚派だ。
スタンスが極端に狭く、低いグリップの位置からバットを出す独特なフォームで、昨季は155安打を量産。このフォーム、なんと小学生の頃から変わっていないという。
小川打撃コーチは「バットコントロール技術が非常に高い。フォームに関しては口を出すところがほとんどない」とベタ褒め。しかし、首位打者を取ったことで、他球団からマークされる。“2年目のジンクス”は大丈夫か。そう聞くと本人、淡々とこう言った。
「研究はされていると思うので、ボクも研究していかないといけないとは思う。けど、こればっかりはシーズンに入ってみないと分からない」
昨季、宮崎の三振数は47。11打席に1回しか三振しない計算で、規定打席到達者の中でダントツで少ない(セ最多はDeNA梶谷の157)。
「ボクの場合、『振れる!』と思ったら(バットを)出す感じなんですよね。相手の配球とか、ストライクゾーンとか、ボールゾーンとか、見てる余裕がないし考えている余裕もない。考えて狙い球を絞ると、打てなくなるというのもある。とにかくボールが見えたら打っています」