八村塁25%年俸減額は痛くも痒くも 異例「副収入」の存在
レギュラーシーズンを中断している米プロバスケットボール(NBA)と選手会は、他のプロスポーツに先んじて年俸カットで合意した。
NBAでは伝染病や政府命令などの「不可抗力」が生じた場合には、中止した試合数に応じて全選手の年俸を減額できると労使協定で定めている。各選手とも、5月15日(日本時間同16日)の支給分から年俸が25%カットされる。
米4大プロスポーツで最も高給取りが揃うNBAでは年俸を24等分し、毎月1日と15日の2回に分けて支給される。今季、ワシントン・ウィザーズに入団した日本人ルーキー八村塁(22)の年俸は約4億9000万円で、月に2度支払われる1回の額は約2042万円。1回当たり、約510万円カットされる計算だ。レギュラーシーズンは6月中旬に終了するため、ルーキーフォワードは今季、約1530万円の減額を強いられる。
ルーキーイヤーから手取りが減るとはツイてないが、八村には痛くもかゆくもない。
実は年俸以外に莫大な副収入があるからだ。八村は昨年6月の入団早々に合意したジョーダン・ブランドを皮切りに、食品や時計メーカー、大手通信企業など、計7社とスポンサー契約。コート外だけで10億円を稼いでいるとみられる。一時は、故障で出遅れた昨年のドラフト全体1位で、八村と同期のザイオン・ウィリアムソン(19=ペリカンズ)を抑えて新人の稼ぎ頭だった。
年俸とは違い、シーズンが中断しても、故障で欠場しても、各スポンサー企業からギャラは支払われる。日本人初のドラフト1巡目指名のブランド力は簡単に揺らぎそうにない。