巨人は育成12人指名 “数打ちゃ当たる”にアマ球界戦々恐々

公開日: 更新日:

 そこで巨人である。大塚球団副代表は「今年が発掘と育成の元年」と言った。12人は育成ドラフト史上最多。身長2メートル左腕やハーフ選手など特色のある顔ぶれが並ぶが、この12人にしても、入団を拒否する選手がいないとも限らない。強豪校の指導者がこう言う。

「プロの指名待ちをしていた高校生が育成で指名され、指名から漏れた場合に受け皿になってくれるはずだった大学や社会人チームと、どちらへ行くかという判断は難しい。プロ側が『うちの方が環境がいい』と言えば、『育成でもプロがいい』と翻意することが多いんです。でも、育成は3年でクビのルールがあるからシビア。モノになるのは一握りだし、夢があるといえば聞こえはいいが、3年で切り捨てられて路頭に迷うのが大半。我々の立場からすると、無責任な制度ですよ。今年はコロナ禍で特にその傾向があるけど、『とりあえず育成で』みたいな指名は迷惑な場合もあります」

 今季の巨人で育成から昇格した5選手のうち、3人はドミニカ共和国出身という現実もある。外野のレギュラーの一角を奪いそうな松原のような成功例はあるものの、その陰で「血を入れ替える」と言われ、毎年大量の育成選手がクビを切られているのが現実である。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    スッカラカンになって帰国のはずが…ラスベガスのカジノで勝った

    スッカラカンになって帰国のはずが…ラスベガスのカジノで勝った会員限定記事

  2. 2
    ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ

    ミス・インターナショナル 特派員協会で「涙の訴え」のワケ

  3. 3
    なぜ15大会のスポンサー企業は日本女子プロゴルフ協会に“抗議文”を送ったのか

    なぜ15大会のスポンサー企業は日本女子プロゴルフ協会に“抗議文”を送ったのか

  4. 4
    宮迫博之の地上波復帰また遠のく…チバテレ番組ゲスト出演のはずが、収録済みでもソデに

    宮迫博之の地上波復帰また遠のく…チバテレ番組ゲスト出演のはずが、収録済みでもソデに

  5. 5
    巨人阿部監督を悩ます原前監督の尻拭い…FA組と主力の過渡期でよぎる高橋由伸政権時の再来

    巨人阿部監督を悩ます原前監督の尻拭い…FA組と主力の過渡期でよぎる高橋由伸政権時の再来

  1. 6
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  2. 7
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8
    プロアマを“人質”にした協会の傲慢ぶりで伝統ある大会が消滅危機…3年前から続く対立構造の根本

    プロアマを“人質”にした協会の傲慢ぶりで伝統ある大会が消滅危機…3年前から続く対立構造の根本

  4. 9
    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

  5. 10
    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白