レイズは裏目に出た継投を貫いたからWSに駒を進められた
「僕がレイズを去るとき、いつかワールドシリーズで会うことになるよってジョークを言ったのを覚えてる。それが本当に実現するなんてね、信じられないよ」
お金がないゆえに頭を使って革新的な戦術や選手起用でア・リーグを制したレイズと、レイズで培われた頭脳を6年前に輸入し、その考えや戦略をスター選手に浸透させてナ・リーグで王国を築いたドジャース。両球団の対戦を前に、2014年にレイズからドジャースに転職したフリードマン編成本部長はこう言って目を白黒させた。
05年にレイズのオーナーとなったスタンバーグ氏、それに伴い社長として雇われたマット・シルバーマン氏、同期入社のフリードマン氏、ブルーム氏(現レッドソックス編成責任者)、クリック氏(現アストロズGM)、07年入社で後にレイズGMとなるエリック・ネアンダー氏……その中のひとりは「オーナー以外は年齢も近く、入社時はみな未婚で、いつも一緒に野球のことを語っていた。お互いの結婚式には必ず出席したし、子供が生まれた時もお互いに祝い合う仲間さ」と話す。
■対戦の優位性をつくり出す