笹生Vが刺激でも…メジャーの舞台か国内でシコシコ稼ぐか

公開日: 更新日:

【宮里藍サントリーレディス】第1日

「いつかは私も……」

 そう思った者はどれだけいたか。

【写真】この記事の関連写真を見る(12枚)

 月曜日の早朝、全米女子オープン最終日の笹生優花(19)と畑岡奈紗(22)のプレーオフを見ていた女子プロたちは、練習日はその話で持ち切りだった。ともにツアーを戦っていた笹生の優勝は大きな刺激になったという。

 今大会、初日8アンダーで首位に立った比嘉真美子(27)も、大舞台での一騎打ちを見ていたひとりだ。

「私も(過去にメジャーで)優勝争いだったり、良いプレーをした経験があるので、改めて2人のプレーを見て、もっと強くなりたい、もっと日本ツアーでも海外メジャーに出れるチャンスがある時も、もっともっと強い姿で成長したいと強く思った」と力強く語った。

 今大会は全英女子オープン(8月19日開幕・カーヌスティGL)の出場権がかかる。優勝と2位の2選手(2位タイなら世界ランク上位者)と、大会終了時の日本ツアー賞金ランク上位3人(有資格者を除く)が切符を得る。笹生の優勝に感動した選手たちは、これまで以上にメジャーの舞台に立ちたいと思ったに違いない。

■経費が掛かり隔離期間もあるが

「特に全英は日本選手にとって相性がいい」と、あるツアー関係者がこう言う。

「全英女子は主に海岸沿いのリンクスで行われる。強い風とポットバンカーが難敵です。天候次第ではパープレーで回ることさえ難しいが、19年大会に渋野が優勝した以外にも、日本人のベスト10フィニッシュが多い(表)。フェアウエーが硬く、ボールがよく転がるので、パワーのある欧米選手と比べても飛距離差が少なくなる。ユーティリティーなど、クラブが進化した今、風が弱く、雨さえ降らなければ、日本選手でも上位を狙える。海外試合は国内の転戦より経費が3倍以上かかるといわれ、コロナ禍の今なら帰国してから2週間の隔離期間も覚悟しなければならない。その間、国内試合に出られず、海外参戦に消極的な選手もいる。でも、プロゴルファーならメジャーの舞台を経験して得るものはたくさんある。資格を得たなら、出場するべきでしょう」

 まったくだ。

【過去の全英女子オープン 日本人の主な成績】

20年⑥ 上田桃子
19年① 渋野日向子
18年④T比嘉真美子
15年⑦T宮里美香
13年⑦T比嘉真美子
     佐伯三貴
12年④ 宮里美香
10年⑨T宮里藍
     上田桃子
09年③T宮里藍
08年③T不動裕理
   ⑤ 宮里藍
   ⑦T上田桃子
07年⑦T佐伯三貴
06年⑨T宮里藍

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  1. 6
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

  2. 7
    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10
    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる

    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる