WBC決勝で侍ジャパンに立ちはだかる米国代表投打の凄いヤツら

公開日: 更新日:

ムーキー・ベッツ(30歳・ドジャース・外野手)

■ハリウッドセレブと親交が深い5ツールプレーヤー

 西海岸の名門球団を代表するスタープレーヤーだ。

 レッドソックス時代の2018年にア・リーグMVPを受賞し、ドジャースに移籍した20年、12年総額3億6500万ドル(当時のレートで約390億1000万円)で契約を延長した。昨季、年俸総額1位のメッツ(約357億円)に次ぐ金満球団ドジャース(約352億4000万円)の中でも最高給取りだ。

 メジャーを代表する5ツールプレーヤー(ミート力、長打力、走力、守備力、送球力)のひとりとして知られるが、ボウリングの腕前もトップクラスだ。15年と17年には全米プロボウラーズ協会主催のワールドシリーズに出場した経験を持つ。これまでスコア300のパーフェクトは計5度達成している。

 世界中の資産家が集うビバリーヒルズのあるロサンゼルス在住だけにセレブとの親交が深い。米プロバスケットボールNBAレイカーズのレブロン・ジェームズに女子のプロチーム買収の噂が浮上した際には、共同オーナー候補のひとりに名を連ねた。

アダム・ウェインライト(41歳・カージナルス・投手)

■衰えを知らないベテラン右腕

 エース級のパフォーマンスをキープするメジャー最年長投手だ。

 2年連続でエースのノルマである30試合登板をクリア。39歳の一昨年8月のパイレーツ戦では、2安打完封。わずか88球で「マダックス」(100球未満での完封勝利)を達成した。球数がカウントされるようになった1988年以降での「マダックス」は、2006年に43歳で成し遂げたジェイミー・モイヤー(当時マリナーズ)に次ぐ高齢記録だった。昨季も白星こそつかなかったが、2試合で9回を2失点以内に抑えている。

 10年に4年連続2ケタとなるキャリアハイの20勝をマークしながら、翌11年2月に右肘靱帯を修復するトミー・ジョン手術を受けた。当時は実戦登板まで1年半~2年近くを要するのが一般的だったが、約1年2カ月で復帰。翌年の開幕に間に合い、14勝(13敗)をマークした。選手寿命を延ばし、同手術の成功例のひとつとされている。

ピート・アロンソ(28歳・メッツ・一塁手)

■ジャッジの新人最多本塁打記録を塗り替えた長距離砲

 2回連続でオールスターのホームランダービーを制した長距離砲だ。

 メジャーデビューを果たした2019年のルーキーイヤーから本塁打を量産。球宴の本塁打競争で優勝すると後半戦も勢いは止まらず、最終的に53発を放ち、17年にヤンキースのジャッジがマークした新人最多本塁打記録(52本)を更新。ホームランキングのタイトルを手にし、新人王とオールMLBファーストチームに選出。昨季も40本塁打、131打点で打点王のタイトルを獲得した。

ブレイディ・シンガー(26歳・ロイヤルズ・投手)

■大谷に匹敵する落差53センチの高速シンカー

 3年目の昨季、ローテに定着して初の2ケタ勝利となる10勝をマーク。2009年のサイ・ヤング賞右腕グリンキーを抑えてロイヤルズ投手陣を牽引する若手エースだ。

 一昨年まで勝負できる球種は直球とスライダーのみだったが、新たにシンカーを習得して投球の幅を広げた。

 155キロ超の高速シンカーは落差約53センチを記録。地元メディアなどによれば大谷の高速シンカーの落差約57センチと並び、メジャートップレベルだという。

 フロリダ大学から18年のドラフト1巡目(全体18位)でロイヤルズに入団。契約金425万ドル(約5億7000万円)の一部で両親の住宅ローンを完済したことが話題になった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1
    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

  2. 2
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  3. 3
    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

  4. 4
    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  5. 5
    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

  1. 6
    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

  2. 7
    日本ハム快進撃の原動力は新庄監督以上にフロント! 育成中心のドラフト戦略ようやく結実

    日本ハム快進撃の原動力は新庄監督以上にフロント! 育成中心のドラフト戦略ようやく結実

  3. 8
    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

  4. 9
    日本ハム山﨑福也「足が速ければ野手にしたかった」元巨人打撃コーチの父・章弘氏が本紙に証言

    日本ハム山﨑福也「足が速ければ野手にしたかった」元巨人打撃コーチの父・章弘氏が本紙に証言

  5. 10
    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

  3. 3
    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

  4. 4
    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

  5. 5
    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

  1. 6
    伊東純也はJFAの“スポンサー忖度”でTVに映れず…仏で好調も代表入り不可の「ねじれ現象」続く

    伊東純也はJFAの“スポンサー忖度”でTVに映れず…仏で好調も代表入り不可の「ねじれ現象」続く

  2. 7
    後輩の挑発をスルーした松本人志、粗品のケンカを買って自爆した宮迫博之…露呈した“芸人の格”の違い

    後輩の挑発をスルーした松本人志、粗品のケンカを買って自爆した宮迫博之…露呈した“芸人の格”の違い

  3. 8
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  4. 9
    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

  5. 10
    石破茂氏は自民幹事長を受けるのか 岸田首相“死に体”政権だけは勘弁と7月末「内閣改造」画策

    石破茂氏は自民幹事長を受けるのか 岸田首相“死に体”政権だけは勘弁と7月末「内閣改造」画策