WBC侍Jと激突!伊2大会ぶり準々決勝に導いたピアザ・コネクション…「ゴッドファーザー」彷彿の“胃袋”帝王学も

公開日: 更新日:

 侍ジャパンが米国行きへの切符をかけ、16日、イタリア代表と対戦する。

 1次ラウンドA組2位通過のチームを率いるのは現役時代にドジャースなどでプレーしたマイク・ピアザ(54)。ド軍時代には現在、パドレスでアドバイザーを務める野茂英雄氏とバッテリーを組んだことでも知られる。

 アシスタントGMも兼務するピアザ監督は、現役も含めた12人のメジャー経験者とマイナーの有望株で代表チームを編成。2013年以来、2大会ぶりの準々決勝ラウンド進出を果たした。指揮官は選手を招集するにあたって、自身のイタリアンコネクションをフル活用したという。

 メジャーの各球団にはGMなどの要職を務めるイタリア系アメリカ人のフロントも少なくない。MLBはイタリア系のつながりが強いだけに、ピアザ監督はフロント幹部とのパイプを活用して、カージナルスの右腕パランテ(24)、ロイヤルズで主砲候補のパスクアンティノ(25)ら各球団の主力クラスの招集に成功した。

 実力ある選手を集めただけではない。ピアザ監督は昨オフ、自身が所有するフロリダ州マイアミやイタリア・パルマの別荘を宿舎として提供し、キャンプを張った。戦術やチームプレーを確認したのはもちろん、一つ屋根の下でパスタやピザを肴にイタリアンワインを酌み交わし、同じ釜の飯を食うことでチームの結束を図ったという。

■口ひげで団結力アップ

 この日(15日)、前日会見に臨んだピアザ監督は「我々はいいチームだ。結束するのに時間はかからなかった」と振り返った。エンゼルス・大谷と同僚のDa・フレッチャーはナインが揃って口ひげを生やしていることに「団結力を高めるためにやっている。もっとイタリア人に似ればいいなと思っている」とチーム一丸を強調した。

 指揮官は現役時にイタリア国籍を取得し、引退後は母国で少年野球大会を主催するなど、競技の普及、発展に尽力している。

 イタリア系社会では野球のレジェンド的存在にまで上り詰めただけに、ピアザ監督が強化するイタリアは次回も楽しみだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1
    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

  2. 2
    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  3. 3
    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

    貧打に喘ぐ阿部巨人…評論家・秦真司氏が危惧する「坂本勇人の衰えと過度な主力依存」

  4. 4
    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  5. 5
    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

  1. 6
    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

  2. 7
    日本ハム快進撃の原動力は新庄監督以上にフロント! 育成中心のドラフト戦略ようやく結実

    日本ハム快進撃の原動力は新庄監督以上にフロント! 育成中心のドラフト戦略ようやく結実

  3. 8
    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

  4. 9
    日本ハム山﨑福也「足が速ければ野手にしたかった」元巨人打撃コーチの父・章弘氏が本紙に証言

    日本ハム山﨑福也「足が速ければ野手にしたかった」元巨人打撃コーチの父・章弘氏が本紙に証言

  5. 10
    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

    西武・渡辺GM兼監督代行が「現場目線」のトレード模索 12球団ワースト貧打は松井監督時代より悪化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

    阪神・佐藤輝明の機能不全は岡田監督の“旧時代的アドバイス”が元凶か…名球会会員は“前さばき”の悪循環を指摘

  3. 3
    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

    巨人・堀田賢慎はなぜ「打たれそうで打たれない」のか…防御率1点台キープする「4つの秘密」

  4. 4
    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

    阪神・大山悠輔を絶不調に変えた根本原因…良かれと取り組んだオフの肉体改造が裏目

  5. 5
    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

    渡部建はキスなし即ベッド“超自己中SEX” 元カノ女優が激白

  1. 6
    伊東純也はJFAの“スポンサー忖度”でTVに映れず…仏で好調も代表入り不可の「ねじれ現象」続く

    伊東純也はJFAの“スポンサー忖度”でTVに映れず…仏で好調も代表入り不可の「ねじれ現象」続く

  2. 7
    後輩の挑発をスルーした松本人志、粗品のケンカを買って自爆した宮迫博之…露呈した“芸人の格”の違い

    後輩の挑発をスルーした松本人志、粗品のケンカを買って自爆した宮迫博之…露呈した“芸人の格”の違い

  3. 8
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  4. 9
    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

    苦労人の巨人元ドラ1堀田賢慎「5年目の覚醒」はなぜ起きた...背後にいる5人の重要人物

  5. 10
    石破茂氏は自民幹事長を受けるのか 岸田首相“死に体”政権だけは勘弁と7月末「内閣改造」画策

    石破茂氏は自民幹事長を受けるのか 岸田首相“死に体”政権だけは勘弁と7月末「内閣改造」画策