テラハ問題でも変らない バラエティーの常識は世の非常識

公開日: 更新日:

 リアリティーショーという名のドラマ。最初からドラマと言ってしまうと、役者を使わなければならないが、リアリティーショーなら名前も顔も売れていない駆け出しタレントを使え、低コストつまり安いギャラで好き勝手に動かせる。出演者も、有名になりたいという一心で来るから、互いのニーズは合致していた。

「テラスハウス」では室内のいたるところに小型カメラが仕掛けられる中、階段の脇とか下あたりなど、死角になる場所があり、そこに一部出演者の男女が隠れて、チョメチョメやっていたなんて話もある。

 しかし、出演者はつくりものの世界とはいえ、自分のキャラクターを面白おかしく、もっと言えば露悪的にいじられてしまう。そのリスクを認識していたか疑問で、今も深いトラウマを解消できないでいる向きも少なくないのではないか。

 バラエティーの番組に携わるTVマンは面白ければ、数字を取れれば、それでいいと思っている連中だから、モラルなんて持ち合わせていない。プロデューサーにはコンプライアンスの意識もあるのか疑わしい。一般的にビジネスはリスク管理が必須だけど、バラエティーはギリギリの橋を渡ってなんぼ。リスクへの認識から違うのだ。コトが起こってしまっても、本質的に責任をどうのなんて考えない。今回だって、本音では嵐が過ぎ去るのをじっと待っているだけだと思う。ただ、事件を受け、こうしたバラエティーの第一線にいたあるベテラン局員も「もうあの世界はこりごりだ」と言っている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    一発退場のAぇ!group福本大晴コンプラ違反に「複数人関与」疑惑報道…旧ジャニ“インテリ”枠に敬遠の風向き

  3. 3

    だから今年の日本女子オープンはつまらない…“簡単コース”で予選カットラインは史上最少「-1」

  4. 4

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  5. 5

    囁かれていた「Aぇ!group」は「ヤベぇ!group」の悪評判…草間リチャード敬太が公然わいせつ容疑で逮捕の衝撃

  1. 6

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  2. 7

    阪神・才木浩人はドジャース入りで大谷と共闘の現実味…「佐々木朗希より上」の評価まで

  3. 8

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  5. 10

    男子の試合はガラガラ…今年のANAオープンのギャラリー数を知って愕然としました