そうだ、行こう! 神保町の老舗喫茶店とビアホールで静かに酒を飲む心地よさ

公開日: 更新日:

神保町(千代田区)

 いちごジュースを飲む女子たちであふれる「さぼうる」を出て、次にアタシが向かったのは「ラドリオ」。

 ここも路地裏の名店。夜になると酒を飲ませてくれる大人の店。向かいには系列店のミロンガがあった。その隣にはチャボ。チャボで初めてトルコライスなるものを食べた。ケチャップライスの上に薄めのとんかつをのせ、デミグラスソースがかかっているヤツ。とてつもなくおいしかった。チャボはなくなり、ミロンガは表通りに移転して今の若者客をつかんで、はやっている。

 木造の古いつくりのラドリオは昔と変わらぬ味わいを残している。若者客がコーヒーやナポリタンを食べている中、アタシは角の水割り(700円)とチョコレート(200円)を注文。あのちゃん風の店員に店の創業年度を聞いてみた。「え~と……」と、目を宙に漂わせ「ちょっと忘れちゃったので、カード持ってきま~す」。

 もらったショップカードには1949年創業とある。そのころからほとんど変わっていない。「火の始末には細心の注意を払っています」。カウンターの若者が力を込める。地震も怖い。それこそ今どきのカップルが壁ドンしたら崩れそうな建物だ。さぼうるもそうだが、この辺の建物は文化遺産といってもいいだろう。行政の力で安全に保存できないものだろうか。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  3. 3
    17億円の損害賠償「払う気ない」と発言…「漫画村」運営者の言い分は通るのか

    17億円の損害賠償「払う気ない」と発言…「漫画村」運営者の言い分は通るのか

  4. 4
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  5. 5
    浜崎あゆみの足の形は日本人の中では少数派だった! 過去には池田エライザも話題に

    浜崎あゆみの足の形は日本人の中では少数派だった! 過去には池田エライザも話題に

  1. 6
    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

  2. 7
    浜崎あゆみ FNS歌謡祭で「Who...」熱唱も…またもや“別人疑惑”、「まさにwho?」の声も

    浜崎あゆみ FNS歌謡祭で「Who...」熱唱も…またもや“別人疑惑”、「まさにwho?」の声も

  3. 8
    木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり

    木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり

  4. 9
    「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破

    「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破

  5. 10
    明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる

    明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる