ヤクルト池山隆寛氏 夜食用のラーメン当番は若手の仕事

公開日: 更新日:

 若い頃に戻りたいと思う老人は多いし、早く大人になりたいと願う子供も少なくない。〇〇がしたいという願望がそうさせるのだが、池山二軍監督がルーキー時代に思ったのは逆。〇〇がしたくなくて早くベテランになりたいと切実に願ったという。

 市立尼崎高(兵庫)から1983年ドラフト2位で入団。プロ1年目に経験したキャンプはかなりハードだった。

「オレらの時代は今と違って、若手とベテランが完全に分かれていたからね。当時、春のキャンプは40日間。ベテランは若手とは別の場所でウオーミングアップをして、お昼くらいには練習が終わっちゃう。それに比べて、ルーキーは夜間練習まであったからね。そういうのを見て、『早く年をとりたい』と思ったもんだよ」

 さらにヤクルトの若手にはキャンプ中に練習以外の“仕事”があった。

「それがヤクルト伝統のラーメン当番。先輩のために夜、インスタントラーメンと赤飯を作らなきゃいけない。あれも大変だったよ」

 78~99年のユマキャンプ(米国アリゾナ州)では、若手が交代制で夜食を作る習慣があった。米国、それも日本人になじみのある食材が手に入りにくいアリゾナとあって、食事が合わない選手たちにとっては重要だったようだ。

 それでも自分たちが食べたくて作るならまだしも、あくまでも先輩選手のため。夜間練習までやってヘトヘトの若手にとっては、さぞかし苦痛だったに違いない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  3. 3
    17億円の損害賠償「払う気ない」と発言…「漫画村」運営者の言い分は通るのか

    17億円の損害賠償「払う気ない」と発言…「漫画村」運営者の言い分は通るのか

  4. 4
    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  5. 5
    浜崎あゆみの足の形は日本人の中では少数派だった! 過去には池田エライザも話題に

    浜崎あゆみの足の形は日本人の中では少数派だった! 過去には池田エライザも話題に

  1. 6
    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

    だれもが首をひねった 演技派俳優・古尾谷雅人の自殺の謎

  2. 7
    浜崎あゆみ FNS歌謡祭で「Who...」熱唱も…またもや“別人疑惑”、「まさにwho?」の声も

    浜崎あゆみ FNS歌謡祭で「Who...」熱唱も…またもや“別人疑惑”、「まさにwho?」の声も

  3. 8
    木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり

    木村拓哉ドラマはなぜ、いつもウソっぽい? テレ朝「Believe」も“ありえねえ~”ばっかり

  4. 9
    「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破

    「小池都知事はエジプトのエージェント同然」カイロ大の体質を知り尽くすジャーナリストが看破

  5. 10
    明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる

    明石家さんまSPドラマ『心はロンリー』はフジの“忖度接待”作品? 辛辣感想に誤解も混じる