著者のコラム一覧
飯田正男阪神元スコアラー

1959年、群馬県生まれ。高崎商から内野手として1977年ドラフト5位で阪神入団。81年引退。翌82年から2024年に退団するまで43年間スコアラーを務めた。

【佐藤輝明】飛躍のウラにレジェンド金本知憲との共通項…スコアラー目線で徹底分析

公開日: 更新日:

 1977年ドラフト5位で内野手として阪神入団、引退直後の82年から昨年まで43年間にわたり、スコアラーとしてチームを支えたのが飯田正男氏(66)だ。

 プロ野球史上最速でリーグ優勝を果たした阪神の主力選手の思い出話を交えつつ、スコアラー目線で分析してもらった。1回目は、今季40本塁打、102打点で2冠を獲得、大きな飛躍を遂げた佐藤輝明(26)の巻──。

  ◇  ◇  ◇

 ──今季は本塁打、打点の2冠を獲得しました。

「何が良くなったのか、本当のところは本人に聞かないとわからないですけど、外から見ていて思うのは、今季は来た球を一発で仕留められているんじゃないかと思います」

 ──昨季は二軍落ちを経験するなど、スランプの期間が長かったですが、今季は安定して成績を残しています。

「輝の場合は、他の左打者とは相手バッテリーの配球が全く違いました。金本知憲元監督に近いかもしれません。現役時代はよく、『僕の時は相手の攻め方が違いますよね』と言っていた。輝の場合も、たとえば同じ左打者の中野や高寺とはたしかに攻め方が違う。長打があるので、インハイ真っすぐか、低めに変化球を落とすかという形で、極端な攻めになる。

たとえばAという投手がいる。そのA投手の左打者への攻め方というのは、当然、傾向、特徴があるわけですが、輝には全く攻め方が違いますので、参考にならないんです。スコアラーの立場としても、『どんな球種がありますか?』など、本人から聞いてくることには答えられても、言えることはどうしても限られる。相手の先発投手がフォークが得意なら、『フォーク中心で来る』『この投手は内角低めに落ちる球が来る』『緩い球を交ぜてくるかもしれない』というような感じでは伝えます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  5. 5

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  1. 6

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  3. 8

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 9

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  5. 10

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較