識者も高評価 NHK初のスペインドラマ「情熱のシーラ」の魅力

公開日: 更新日:

 数多い連続ドラマの中で隠れたヒット作といえば、5月に終了した「ダウントン・アビー3 華麗なる英国貴族の館」(NHK)だった。日曜夜にハマっていたサラリーマンが多かったが、7日にスタートした後番組はさらに評判になっている。

 同局初のスペインドラマ「情熱のシーラ」。母子家庭で育てられたお針子の少女の波瀾万丈を描いた秀作で、アドリアーナ・ウガルダが演じる主人公のシーラは、後にナチスドイツの動きを探る英国のスパイになる。

 物語は戦前のマドリード。初回はシーラの少女時代から。年頃になり恋人ができ婚約するが、横恋慕してきた男に惑わされて愛欲生活を送り、突然現れた父親から大金をもらい、内戦間近のスペインからモロッコに渡るまで。次回は夫が借金取りに追われて失踪、シーラが妊娠するという展開だ。コラムニストの桧山珠美氏は絶賛する。

「あどけない女の子が恋に目覚めて変貌する様子がイキイキと描かれていて面白い。展開が早くて初回だけで浮気、婚約破棄、アフリカ行きと展開もスピーディー。ジェットコースターのような人生は一昔前にはやった『ハーレクインロマンス』のようです。韓国ドラマに夢中になっていた人たちは『シーラ』にハマりそうな予感がします。ドラマはオールロケで、スペインからモロッコを見た風景なども秀逸。それだけで観光気分を味わうこともできる。今後はスペイン内戦、第2次世界大戦と激動し、スパイになるというのも興味津々です」

 男性視聴者には、アドリアーナの濃くて魅惑的な表情もグッとくるし、ダイナミックな歴史ものとして見ることもできる。ますます設定が安っぽい日本のドラマがつまらなく思えてきそうだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  2. 2

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  3. 3

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  4. 4

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  5. 5

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  1. 6

    開星(島根)野々村直通監督「グラウンドで倒れたら本望?そういうのはない。子供にも失礼ですから」

  2. 7

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  3. 8

    風間俊介の“きゅるるん瞳”、庄司浩平人気もうなぎ上り!《BL苦手》も虜にするテレ東深夜ドラマの“沼り力”

  4. 9

    前代未聞! 広陵途中辞退の根底に「甲子園至上主義」…それを助長するNHK、朝日、毎日の罪

  5. 10

    山下美夢有が「素人ゴルファー」の父親の教えでメジャータイトルを取れたワケ