怪獣流用も シリーズ50周年「ウルトラマン」特撮トリビア
円谷プロの「ウルトラQ」に続いて、「ウルトラマン」が放送されたのは1966年。子供のころから親しんだウルトラマンシリーズは、今年50周年を迎えた。
「シン・ゴジラ」の大ヒットもあり、特撮ファンにとっては熱い一年だが、当時は特撮技術が確立されておらずCGもなかった。ミニチュアの撮影でいかにリアルに見せるか。同プロの創設者・円谷英二らの試行錯誤によって、特撮の技法が培われていったという。
特撮に詳しいライターの岩佐陽一氏が言う。
「最も苦心したとされるのは水中や火を使ったシーン。たとえば、水を使うシーンでは、しぶきや波のサイズが、ミニチュアの建物や艦隊に比べて大きくなってしまって不自然になることがあります。そこで、小さな波を作るため扇風機で細かく水を揺らしたり、水の代わりに寒天を使ったりして工夫をこらしたのです。街が燃え尽くされるようなシーンでは、普通に火をつけると炎は上にのぼるので、地を這う炎を作るため、セットを逆さまにして火をつけることもありました」
特撮黎明期の時代だけに、そんな撮影秘話はいくらでもあるという。岩佐氏にウルトラマン“特撮トリビア”を聞いた。