巨人・内海の遠い“完全復活” ベンチとの信頼関係崩壊も

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 腕が振れない。球にキレがなく、変化球はことごとく高めに浮いた。

 14日のヤクルト戦。46日ぶりに一軍の先発マウンドに上がった巨人内海哲也(32)の姿は、1カ月超の調整期間を経てもやはり、本来のものではなかった。1点を先制してもらった直後の三回。先頭打者のヤクルト1番・山田に高めのスライダーを簡単に左翼スタンドへ運ばれた。四回には4安打を重ねられ、四球も絡んで2失点。原監督に交代を告げられた。

「制球力と球のキレが生命線の内海がその2つを欠けば、厳しい言い方をすると並以下の投手になってしまうということ」と評論家の高橋善正氏がこう続ける。

「腕が振れていないのが原因ですが、単に力を入れて腕をスイングすればいいってもんでもない。ゴルフと一緒で肩と前足のヒザを開かずに我慢できなければ、インパクトの瞬間のスピードは上がらない。下半身の踏ん張りがあって初めて腕が振れ、リリースに力が入って、球離れが安定する。つまり、内海はまだ上半身と下半身のバランスも完全に取り戻していないということです」

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