常勝軍団なぜ？ チーム在籍４０年の重鎮が見た「中日の低迷」

落合ＧＭ手腕には疑問の声も…（Ｃ）日刊ゲンダイ

　１３年の落合ＧＭ就任に苦笑いを浮かべた井出氏は、落合ＧＭが現役の頃から関わりがあった。

――落合ＧＭの現役時代から井手さんは中日に在籍していました。

「８９年の二軍キャンプ、私は二軍総務として彼と報道陣との間に入り、『筆談係』をやったんです。当時の星野監督との関係を巡る報道でマスコミと揉めてしまってね。彼とは毎日、『報道陣はこう言っているけど、どうする？』という感じでやりとりしていました」

――監督時代（０４～１１年）は編成として落合監督との契約交渉を担当していました。

「とんでもない要求をしたり、ゴネたりすることはなかった。そこは徹底していましたね。彼にとって契約は“金科玉条”。優勝した時には『コーチの年俸を上げてやってくれ』とは言いましたが、自分のことは言わない。０３年オフの監督就任時に『中日は住宅を面倒見てくれますか？』と聞いてきましたが、それは『ウチでは難しい』と答えたら、『そうですか』という感じでしたから。補強に関しても、０８年オフに、ウッズ、川上、中村紀の３人がＦＡなどで退団。０９年はＡクラスは厳しいかもしれないと思いましたが、彼は一言も文句を言わず、Ａクラスに導きましたから」