GG佐藤
著者のコラム一覧
GG佐藤元プロ野球選手

1978年8月9日、千葉県市川市生まれ。桐蔭学園高、法大、米フィラデルフィア・フィリーズ1Aを経て、03年ドラフト7位で西武に入団。11年に戦力外通告後はイタリア、ロッテでプレー。13年に現役引退。現在は測量・調査・地盤改良工事を行う株式会社「トラバース」の営業マンとして活躍中。プロ通算成績は587試合で打率.276、88本塁打、270打点。身長184センチ、体重98キロ。右投げ右打ち。

ザル検査にタニマチ…球界から不祥事が一掃されない事情

公開日: 更新日:

■試合前に選手と談笑するケースも

 日本球界の「悪しき慣習」をもう一つ挙げるなら、球界全体が「タニマチ」と呼ばれる人たちに寛容過ぎる点です。

 ファンの方はご存じないと思いますが、プロ野球の試合前ベンチには報道陣や評論家に交じって選手の友人、知人が大勢訪れます。特に、地方球場で行われる試合には地元のタニマチなどが何十人と球場を訪れ、球団発行のパスで“ベンチ入り”。試合前から選手やコーチらと堂々と談笑しています。

 僕も現役時代は各球場でそんな光景を何度も見ました。でも、引退して考えてみるとこうした光景にはやはり違和感を覚えます。こうした人たちに交じって、色々な人が選手と深い関係になれてしまうからです。実際、僕の知り合いの選手には、試合前のベンチで先輩に人を紹介され、試合後にその人と食事に行ったら実は“怪しい人”だった、なんてこともあったようです。意図して付き合う気がなくても、いつの間にか色々な筋の人と知り合いになってしまう。これが今の野球界の現状です。


 薬物に手を染めた清原さんや野球賭博に関与した元巨人選手が悪いのは事実です。その一方、そんな環境を野放しにしている球界にも責任があるのではないでしょうか。

 NPB(日本野球機構)にはファンサービスだけでなく、自らの「生ぬるい環境」を積極的に変えていってもらいたいと思います。

【連載】球界の裏側、全部話しちゃいます

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

    北乃きいが「まるで別人!」と話題…フジ「ぽかぽか」でみせた貫禄たっぷりの“まん丸”変化

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  4. 4
    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

    (6)「パンツを脱いできなさい」デビュー当時の志穂美悦子に指示したワケ

  5. 5
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  1. 6
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

  2. 7
    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

    静岡県知事選で「4連敗」の目 自民党本部の推薦が“逆効果”、情勢調査で告示後に差が拡大の衝撃

  3. 8
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9
    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

    若林志穂vs長渕剛の対立で最も目についたのは「意味不明」「わからない」という感想だった

  5. 10
    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる

    “絶対に断らない女”山田真貴子元報道官がフジテレビに天下りへ 総務官僚時代に高額接待で猛批判浴びる