山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

低迷する近本を阪神の「一発屋ルート」に乗せてはいけない

公開日: 更新日:

 阪神近本光司が苦しんでいる。ルーキーイヤーの昨年はセ・リーグの新人最多安打記録を更新(159安打)し、36盗塁で盗塁王と新人特別賞をダブル受賞する大活躍だったが、今季はここまで打率・224と低迷しており、最近はスタメンを外れることも増えた。いわゆる2年目のジンクスというやつだろうか。

 近年の阪神にはこのケースが目立っている。真っ先に思い出されるのは2015年のドラフト1位で左打ちの外野手、さらにルーキーイヤーに当時の新人安打数の球団記録を更新して新人王に輝くなど、近本と共通項の多い高山俊だろう。彼が出現した当時なんか、多くの虎党がその巧みなバットコントロールに大きな可能性を感じ、将来は首位打者を獲得するようなアベレージヒッターになるはずだと胸をふくらませたものだが、実際はご存じのとおり。2年目以降は不振にあえぎ、外野のレギュラーは剥奪。今季もスタメン出場がほとんどなく、ここまでノーヒットが続いている。

 また、ルーキーイヤーではないものの、プロ7年目の17年に20本塁打を放って一躍注目された右の長距離砲・中谷将大も、以降は低迷が続いている。これと似たパターンではプロ4年目の16年に122試合に出場し、打率・273を記録した北條史也がそうだ。彼もまた翌年以降はパッとせず、今もレギュラー獲得には至っていない。

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