井上尚弥が圧巻KOで日本人初の3団体統一 次なる悲願「4団体統一戦」実現はこれだけ厄介

強敵ドネアに見せ場つくらせず（Ｃ）共同通信社

　モンスターが伝説を打ち立てた。

　7日に行われた、WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥（29）とWBC同級王者のノニト・ドネア（39=フィリピン）の3団体統一戦。2019年11月に初対戦した両者は12回をフルに戦い、判定勝ちした井上も右眼窩底を骨折するほどの大激戦を繰り広げた。

　2年7カ月を経て行われた再戦は井上の圧勝。2回TKOで日本人初の3団体統一を成し遂げた。

　両者は1回終盤から打ち合い、井上の右フックでドネアがダウン。2回でも井上が着実にパンチを当て、左フックでドネアを大きくよろめかせた。それでも井上は冷静に攻め、最後は右でガードを打ち抜くと、左フックでライバルを沈めた。

　試合後、今後の予定を聞かれた井上は「4団体統一。年内にできるのであれば、行きたいと思う。困難だったり、かなわないのならスーパーバンタムで新たなステージに挑戦します」と声を大にした。

　4団体統一戦は井上の悲願。しかし、コロナ禍に加えて前WBO王者のカシメロの相次ぐ試合キャンセルなどもあり、統一戦は一向に進展しなかった。