春高バレー就実の悲嘆とドタバタ…コロナ欠場後のPCR検査は陰性、それでも“救済”されず

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「……しんどいです」と、声を振り絞ったのは就実高(岡山)の佐原教頭だ。

 現在開催中の春高バレーは、大会前に全出場校と関係者に対し、新型コロナウイルスの抗原検査を実施。「1人でも陽性反応が出たら欠場」という厳しい条件が設けられていた。

 女子・就実高は3連覇を懸けて大会に臨んでいたが、検査で2人から陽性反応が出てしまったことで欠場が決定。選手は涙を呑んだが、その後、試合会場で再度検査すると、1人は陰性。これを受け、学校側は独自で残りの1人に抗原検査ではなくPCR検査を行うと、今度は陰性の結果が出たのだ。

 しかし時すでに遅し。トーナメントの都合もあり、大会事務局は救済措置を設ず、就実は試合をすることなく大会を去った。

 抗原検査もPCR検査も万能ではないし、大会の運営団体によって、それぞれのコロナに対する基準や方針がある。それでも、大きな禍根を残すことになったのは間違いない。佐原教頭が言う。

「大会の規定に則ったら欠場になる。でも、高校野球などに比べて救済システムがない……。取り返しがつかない。我々は、日頃から選手が練習しているのを見てきています。ほとんど寮生で、時おり西畑監督がご飯を作ったりしているのも知っている。やりきれない気持ちです」

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