WBC準々決勝で侍Jと対戦の可能性も…キューバに現役メジャーリーガーたった2人のナゼ

オランダ戦で得点し喜ぶキューバの選手たち（Ｃ）ゲッティ＝共同

　WBC1次ラウンドA組が日本時間8日、台湾・台中で開幕。準々決勝で侍ジャパンと対戦の可能性があるキューバはオランダに2－4で敗れ黒星スタートとなった。

　キューバは五輪で3度の金メダルを獲得するなど「野球大国」だったが、2006年のWBCで準優勝したのを最後に長らく低迷。21年の東京五輪では1次リーグ敗退に終わった。復権を目指すキューバ野球連盟は今大会に向け、米国政府の許可を得て亡命選手の代表入りを容認。同国出身の現役メジャーリーガーには2年連続30本塁打をマークし、昨季のア・リーグMVP投票で3位に入ったアルバレス外野手（アストロズ）、昨季途中にエ軍からブレーブスに移籍した守護神イグレシアスら豪華な顔ぶれが並ぶ。同連盟は亡命した彼らに出場を打診したが、クビをタテに振ったのはモンカダ内野手とロベルト外野手（ともにホワイトソックス）の2人だけだった。

　10年に亡命、昨季までロッテでプレーしたレオネス・マーティン（現マリナーズ傘下）は代表入りを拒否したひとり。彼は米国のヒスパニック系ラジオ局のインタビューに答えて「過去にキューバ政府からひどい扱いを受けたので、亡命した選手の多くは協力しなかった」と、内情を暴露している。