春日良一
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春日良一五輪アナリスト

長野県出身。上智大学哲学科卒。1978年に日本体育協会に入る。89年に新生JOCに移り、IOC渉外担当に。90年長野五輪招致委員会に出向、招致活動に関わる。95年にJOCを退職。スポーツコンサルティング会社を設立し、代表に。

ゼレンスキー大統領はバッハ会長に五輪開催立候補を伝えていた

公開日: 更新日:

 2030年冬季五輪をウクライナで!──。

 招致活動に行き詰まっている札幌と日本オリンピック委員会(JOC)に捧げるスローガンである。

 6月29日にJOC会長に再任された山下泰裕氏が会見で30年冬季五輪招致について「非常に厳しい」と語ったのは、実はその通りである。

■行き詰る札幌

 五輪開催候補都市の市民が五輪を支持しているかどうかは、国際オリンピック委員会(IOC)が最も重要視するところである。最近、立候補を表明したスウェーデンは国民の75%が条件付きながら支持しているのに比べると札幌の状況は心もとない。

 JOCと札幌市が招致活動を躊躇しているのは東京五輪汚職事件による日本人の五輪離れを刺激したくないからだ。五輪は「平和の祭典」というより、ただのビッグイベントとして捉えられる現状がある。オリンピックが本来目指すものが何かを明確に示す決心をすべきだ。それは単純に「スポーツによる世界平和構築」という五輪理念なのである。

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