永田洋光
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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に「明治大学ラグビー部、復活への軌跡」(洋泉社)などがある。

1次リーグ突破を左右するボーナスポイントを調べると、トライを量産できない理由がわかる

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 つまり、代表同士のテストマッチで“完勝”したのは、格下のポルトガルとウルグアイだけで、強豪からはトライの山を築けなかったのである。

 逆に、ジャパンが敗れたものの4トライ取ったケースは、21年7月のアイルランド戦(31対39)と22年のニュージーランド戦(31対38)があるが、この間、両国に加えて、オーストラリア、スコットランド、フランス、イングランド、サモア、フィジーと対戦しながら、すべてに敗れている。しかも、7点差以内の負けは前述のニュージーランド戦と、22年7月のフランスとの第2戦(15対20)、今年7月22日のサモア戦(22対24)の3試合のみ。

 あとは、W杯なら1ポイントも獲得できない“完敗”だった。

 数少ないチャンスにトライを取り切れず、攻めたところでミスを切り返されて失点するのが、負け試合で多く見られたパターン。トライを取るには、パスの放り手と受け手のあうんの呼吸や、どういうタイミングでどこのスペースにランナーが走り込むかといった、緻密で繊細な仕掛けを練り上げる必要があるが、ジャパンは個々の強さや才能の見極めに熱心で、ある程度メンバーを固めてチームの熟成を図ることにはあまり時間を割かなかった。

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