永田洋光
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永田洋光スポーツライター

出版社勤務を経てフリーになり、1988年度からラグビー記事を中心に執筆活動を続けて現在に至る。2007年「勝つことのみが善である 宿澤広朗全戦全勝の哲学」(ぴあ)でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。近著に「明治大学ラグビー部、復活への軌跡」(洋泉社)などがある。

1次リーグ突破を左右するボーナスポイントを調べると、トライを量産できない理由がわかる

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 W杯では、ボーナスポイントがプールステージの順位を決める上で大きな意味を持つ。通常は勝利に4ポイント、引き分けに2ポイントが与えられ、負けたチームは0ポイントだが、7点差以内の負けには1ポイントが、さらに4トライ以上取れば勝敗に関係なく1ポイントが、ボーナスとして与えられる。

 2015年W杯でジャパンが南アフリカを34対32と破り、世紀の大金星といわれた試合も、3トライのジャパンは4ポイントにとどまり、一方の南アフリカは4トライ取った上に2点差負けだったので引き分けと同じ2ポイントを獲得した。結果的に、こうしたポイント差でジャパンはベスト8進出を逃している。

 今大会のジャパンもイングランド、サモア、アルゼンチンとの熾烈な順位争いに挑む。最終順位がボーナスポイントの差で決まることも当然予想されるのだ。

■国際試合21試合で4試合のみ

 しかし、このポイント計算を21年以降のジャパンの国際試合に当てはめると、オーストラリアXVやオールブラックスXVといった準代表チームとの対戦も含めて、21試合中で5ポイント相当の勝利を挙げたのは21年のポルトガル戦(38対25)、22年のウルグアイ戦2試合(34対15、43対7)、オーストラリアXVとの第3戦(52対48)の4試合のみ。今年7月29日のトンガ戦は、勝ったものの奪ったトライ数は3だった。

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