山田勝仁
著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

劇団昴「Other People's Money 他人の金」格闘技のような激しい演技の応酬

公開日: 更新日:

 1991年に映画化(日本未公開)されたジュリー・スターナーの戯曲をこのところ活躍めざましい小笠原響が演出。舞台という四角いジャングルの中で役者たちが激しい演技の応酬をする格闘技のような舞台となった。

 ニューイングランドの電線メーカー「ワイヤー・アンド・ケーブル」。会長のジョーゲンソン(金子由之)は38年前に父の会社を引き継ぎ、紆余曲折はあったものの、地道に会社経営を行ってきた。しかし、もはや電線、鉄鋼という重厚産業は時代遅れ。主要部門は赤字で副業の配電機器部門などでカバーしていた。そこに目をつけたのが投資家のガーフィンクル(遠藤純一)。M&A(合併・買収)のエキスパートであり、業績の悪い会社を乗っ取って、株価を吊り上げて売る「ハゲタカ」だ。

 会社を守ろうとするジョーゲンソンは社長のコール(石田博英)、秘書のビー・サリバン(一柳みる)に相談。ビーはアメリカ有数の法律事務所で敏腕弁護士として活躍する娘のケート(米倉紀之子)に依頼。渋々だったケートは相手がフェミニズム嫌いとわかって腕を撫し、ここに2人の虚々実々の攻防が始まる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2
    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

    マレーシア「ららぽーと」に地元住民がソッポ…最大の誤算は歴史遺産を甘く見たこと

  3. 3
    ドジャース山本由伸いきなり「投手史上最高の465億円」は“佐々木朗希込み”の値段だったか

    ドジャース山本由伸いきなり「投手史上最高の465億円」は“佐々木朗希込み”の値段だったか

  4. 4
    まともに相撲が取れない貴景勝いまだ現役の裏に「親方株問題」 3場所連続休場で9度目カド番確定

    まともに相撲が取れない貴景勝いまだ現役の裏に「親方株問題」 3場所連続休場で9度目カド番確定

  5. 5
    阪神・岡田監督に「契約延長説」急浮上…勇退説から二転三転も、背景に夫人のサポート

    阪神・岡田監督に「契約延長説」急浮上…勇退説から二転三転も、背景に夫人のサポート

  1. 6
    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  2. 7
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  3. 8
    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

    一人横綱・照ノ富士が満身創痍でも引退できない複雑事情…両膝と腰に爆弾抱え、糖尿病まで

  4. 9
    「飲みィのやりィのやりまくり…」高市早苗氏がブチまけていた“肉食自伝”の衝撃!

    「飲みィのやりィのやりまくり…」高市早苗氏がブチまけていた“肉食自伝”の衝撃!

  5. 10
    野茂英雄氏と借金トラブル 元1億円投手の佐野慈紀さんは今

    野茂英雄氏と借金トラブル 元1億円投手の佐野慈紀さんは今