山田隆道
著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神に時間がなくて良かった 矢野監督就任はベストな選択

公開日: 更新日:

 阪神矢野燿大新監督が誕生した。金本知憲前監督の電撃解任をめぐるドタバタ劇も、これで一応の決着がついた。球団としてはドラフト会議に間に合って良かった、そんな心境ではないか。

 もちろん、今回露呈された阪神のガバナンス問題は醜態としか言いようがない。数年前に三顧の礼で迎えたはずの金本前監督を不義理なかたちで解任し、着々と進行していた来季のチーム編成を白紙に戻すなど、多くの関係者の梯子を一気に外しておきながら、新たに就任した藤原崇起オーナーは金本野球の継承を矢野新監督に期待するかのような発言をした。むちゃくちゃである。ひび割れた組織を表面的に丸くおさめようとしたのかもしれないが、結果はかえって凸凹してしまった。

 金本体制の崩壊からわずか4日で矢野新体制が発表されたことについても、これを「スピード決着」などと前向きに報じるスポーツ紙も一部にはあったが、そりゃあ二軍監督からの内部昇格なのだから迅速で当然だ。むしろ醜悪なドタバタ劇がマスコミに漏れてしまった以上、球団としてはじっくり監督選びを吟味している暇はない。一刻も早く新監督を決めて、ネガティブ報道を鎮火させたかったことだろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  2. 2
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  3. 3
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  4. 4
    ロピア(下)埼玉の上場スーパー「スーパーバリュー」買収で“変身”した

    ロピア(下)埼玉の上場スーパー「スーパーバリュー」買収で“変身”した

  5. 5
    伊藤信太郎環境相は“ボンボン”2世議員…六本木の大豪邸、幼稚舎から慶応育ちで「弱者の気持ち」分かるワケなし

    伊藤信太郎環境相は“ボンボン”2世議員…六本木の大豪邸、幼稚舎から慶応育ちで「弱者の気持ち」分かるワケなし

  1. 6
    補選トップ当選の酒井なつみさん、政治って困窮者を守るためにあるんじゃないの?

    補選トップ当選の酒井なつみさん、政治って困窮者を守るためにあるんじゃないの?

  2. 7
    “エッフェル姉さん”は何しに豪州・韓国へ? GWに再び海外視察、松川るい事務所を直撃した

    “エッフェル姉さん”は何しに豪州・韓国へ? GWに再び海外視察、松川るい事務所を直撃した

  3. 8
    巨人・大城卓三が今オフ国内FA権行使か…監督交代で評価と立場が一変、出場数も激減

    巨人・大城卓三が今オフ国内FA権行使か…監督交代で評価と立場が一変、出場数も激減

  4. 9
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  5. 10
    「金」相場は歴史的な高騰に沸くけれど…次なる投資先に銀・プラチナはアリ?

    「金」相場は歴史的な高騰に沸くけれど…次なる投資先に銀・プラチナはアリ?