パ熾烈なV争い 追われるソフトBより追うロッテ有利の根拠

公開日: 更新日:

 9月4日以降、実に40日以上も2・5ゲーム差以内が続いていた均衡がついに崩れた。

 14日、2位ロッテ楽天に敗れ、首位ソフトバンクオリックスに完封勝利。これで3ゲーム差と、パの優勝争いの歯車が動き出した。

■「見えない切り札」

 だからといって、熾烈なデッドヒートが終わる気配はない。追われるソフトバンクは追うロッテを苦手としており、今季の6勝11敗1分けを含め、昨季から14勝28敗1分けと大きく負け越している。直接対決を6試合も残し、まだまだ予断を許さない状況だ。

 ヤクルトでの現役時代に野村ID野球の薫陶を受け、楽天や巨人西武で作戦面を担当した橋上秀樹氏が言う。

プロ野球はカモや苦手意識など、論理的に説明しにくいものが生じる競技です。国内では一、二を争う人気スポーツですから、テレビも新聞も毎日、対戦成績を報じます。自分たちは苦手意識を持っていなくとも、『苦手意識がある』『相性が悪い』と書かれれば、知らず知らずに影響され、そういう気になってしまう。ソフトバンクとロッテもそうです。ロッテは『こっちは切り札を持っているんだぞ』と言わんばかりに堂々とし、対してソフトバンクの選手は『オレの弱点が知り尽くされてるのかも……』と、慎重になりすぎているように見えます。本当に切り札があるかはわかりませんが、直接対決となれば戦う前からロッテが優位に立っているのが現状です」

 ロッテには鳥越ヘッド兼内野守備コーチをはじめ、的場戦略兼バッテリー補佐、吉井投手コーチら、かつてはソフトバンクのスタッフだったコーチが少なくない。内情を知られている、とソフトバンクナインが疑心暗鬼になるゆえんだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

  2. 2
    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  2. 7
    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

  3. 8
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  4. 9
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  5. 10
    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?

    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?