山田隆道
著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神が85年から現在まで“リリーフ王国”であり続ける謎解き

公開日: 更新日:

 今季の阪神にとって明るい話題のひとつはスアレスが残留したことだろう。最速161キロを誇る昨季のセーブ王で、まだ29歳。これで今季もクローザーは安泰だ。

 このクローザーというポジションだが、なぜか近年の阪神とは相性がいい。21世紀以降のセ・リーグ歴代セーブ王を振り返ってみると、この20年間で阪神のクローザーが同タイトルを獲得したのは6回を数える。内訳は藤川球児と呉昇桓が2回ずつ、ドリスとスアレスが1回ずつ。これは中日と並んでリーグトップの数字だ。

 ちなみに、中日は6回のうち、5回が岩瀬仁紀によるものだ。岩瀬という不世出のクローザーが引退して以降、中日からセーブ王は出ていない。

 そう考えると、阪神のセーブ王輩出率の方が高いと言える。藤川というレジェンドがMLBに移籍して以降も、新たに獲得した外国人投手をクローザーに抜擢しては次々と成功をおさめている。先述の呉昇桓、ドリス、スアレスがその代表例だが、16年のマテオも20セーブを記録しているのだから悪くない。

 また、藤川以前も03年のウィリアムス、02年のバルデスが20セーブ以上を記録。日本人クローザーに目を向けても、鉄腕・久保田智之が05年に27セーブ、防御率2・12という素晴らしい成績を残している。01年に20セーブを記録した成本年秀なんかも、実になつかしい名前だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

    今オフ勃発「FA捕手大シャッフル」…侍Jの巨人・大城、SB甲斐を筆頭に中日、阪神も参戦か

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4
    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

    3Aでもボロボロ…藤浪晋太郎の活路を開くのは阪神復帰か? 日本ハム、オリックス移籍か

  5. 5
    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

    3人兄妹の末っ子だから年上と遊ぶ機会が多く、彼らと遊ぶだけの体力もあった

  1. 6
    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

    “辞めジャニ”野村義男は59歳で現役バリバリ!引く手あまたの秘訣は「第三の道」を歩んだこと

  2. 7
    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

    巨人・秋広が今季初昇格も阿部監督「全く期待していない」…のんきな性格がアダで早くも背水の陣

  3. 8
    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

    阪神・岡田監督が密かに温めていた「藤浪獲得プラン」が消滅していた…

  4. 9
    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

    当時日本ハムGMだった山田正雄氏が「この性格はプロでやる上でプラスになる」と確信した決定的瞬間

  5. 10
    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり

    人間性やスタンスが如実に表れたMLB挑戦時の「西海岸かつ小規模都市」へのこだわり